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「霞ケ丘団地 最後の一年」が入選!

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メディアスタジオ実習I(メディア・ジャーナリズム論実験演習)で、情報学環教育部研究生が制作したドキュメンタリー作品が、2016年11月12日、第36回「地方の時代」映像祭2016で奨励賞を受賞しました。

受賞したのは『霞ヶ丘団地 最後の一年』(企画・撮影・語り:富樫康子、撮影:岩根佳奈子ほか)という作品です。2020年の東京オリンピックに向けて解体が進む「都営霞ヶ丘団地」を丹念に描きだしました。

この作品は、中国湖北省襄陽市で開催された「アジア国際青少年映画祭」(10月28日~11月1日)でも入賞し、上映されました。

(松山秀明)

受賞のコメント ~富樫康子さん(情報学環教育部)

2020年の東京オリンピックの新国立競技場建設に向けて取り壊しが進む都営霞ヶ丘アパートの住人を主人公にしたドキュメンタリー作品を制作し、二つの映像祭で賞をいただくことができました。ご指導くださった先生方や先輩方、そして取材にご協力くださった霞ヶ丘の皆様への感謝の思いで一杯です。

昨年度(2015年)、映像制作の実習授業で岩根さん、星さん、両川さんと共にグループでドキュメンタリーを制作したことが撮影を始めたきっかけでした。その後、担当の水島宏明先生(現・上智大学教授)から「撮り続けてはどうか」とアドバイスをいただき、完成したのが今回の作品です。

当初は撮影・編集機材の使い方も分からず、ドキュメンタリーについても全くの初心者で、作品を作り上げることがゴールだと思っていました。しかし、今回、二つの映像祭に入賞し、海外の学生や日本のメディア関係の方々に感想や助言をいただく中で、色々な方に広く見て頂いてこそのドキュメンタリーなのだと感じるようになりました。

例えばアジア国際青少年映画祭では、中国の学生から、「団地の住人の人柄がよく見えて、自分の国と共通するところもたくさんあった」と言って頂き、国を越えて共感できる部分があることを知り、地方の時代映像祭では、審査員の講評を受けて、東京五輪に馴染みのない地域の視聴者への目線も必要だったのではと感じました。その他にも多くの気づきがありましたが、それは様々な方に作品を見て頂いたからこそだと思います。

今後の希望としては、二つの映像祭で知り合った国内外の学生などとも連携しつつ、学環内で上映会等を企画し、同じような体験を学環の皆さんとも共有できたらと思っています。