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大学の「映像制作」教育は何を教えているのか?

10月26日、日本マス・コミュニケーション学会にてワークショップ「大学の「映像制作」教育は何を教えているのか?−ジャーナリズム実践教育の試みの現状−」がおこなわれました。発表者として、昨年度まで「メディアスタジオ実習I」を担当されていた水島宏明先生(上智大学)、大学の位置する東京・多摩地域にて15年以上にわたり「映像制作」教育を展開する松野良一先生(中央大学)が登壇されました。

ワークショプでは、両先生それぞれの大学やゼミにおける教育プログラムの全体的枠組みについての説明の後、制作された映像作品の一部が上映され、水島ゼミ、松野ゼミの学生数名も議論に加わりました。両先生の教える「映像制作」実践は、とても対照的。まず取材対象やフィールドにカメラを持って飛び込び、そこから映像を組み立てていく水島ゼミと、場合によっては先輩から後輩に受け継がれ、調査を重ねたうえでカメラをまわし始める松野ゼミ。企画をめぐって学生と禅問答を繰り返していると話す水島先生と、ゼミの先輩チェックを通らないと企画書が先生まで行き着かないという松野ゼミ。

ディスカッションでは、この対照性に議論が集まるとともに、「映像制作」教育において教員がどのように、どこまでサポートするべきなのか、何を一番伝えたいと思っているか、などの質疑がおこなわれました。また、終盤では両ゼミの試みはオールドファッションな(現在の学部生からは古めかしくも感じられる?)映像制作教育なのでは?という問いかけもあり、ソーシャルメディアの活用などを含む今後の展開についても意見が出されました。

(鳥海希世子)

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