12月25日、メディアスタジオの撮影/録音スタジオにて、これまでにない形の利用がありましたのでご紹介いたします。
久野愛先生が担当されている学際情報学府の「ITASIA 211: Affect and Sensory Studies」授業のグループプロジェクトでは、感情と感覚の研究を創造的な手法で考察するという試みが行われています。4名の学生からなるこのグループは、<インセル>に関する感情の分析を通してこの課題に取り組みました。インセルとは、日本語で「非モテ」とも呼ばれる対象で、自分は人気がないと考え、その原因を女性全般、そして人気のある男性に求めてしまう傾向のある男性を指します。
スタジオを使って、インセルが社会に対して抱く感情、またインセル同士の感情、そしてインセルの被害者やインセルに脅威を感じている人々の感情をケーススタディを通して分析する5話構成のポッドキャストコンテンツ製作を計画。メンバーそれぞれ日本、イギリス、中国、フランスの自国の事例を持ち寄り議論しました。完成後は、コンテンツをオンラインで公開する予定とのことです。
スタジオを利用するにあたり、メンバーはメディアスタジオのワークショップBを受講することにより、機材の使用法を学び対談の録音に臨みました。
完全防音スタジオでのこうした対談音声コンテンツはこれまでも、あまり例がありませんでしたが、対談の場合特に現場音が、雑音として拾われてしまうケースが多く、今回のようなスタジオ利用は大変効果的であったと思われます。
今後、同様の案件があった場合には、是非ご利用をご検討ください。
(山内隆治)